その中の８ページにわたって祖父、父、私の三世代で鼎談（ていだん）をしています。

私が進行役となって、祖母いわさきちひろの素顔についてあれこれ質問、という形。

あらためて三人で祖母について語り合うなんて実は初めてのことで、なかなか新鮮で楽しい時間になりました。

「貴重なものがたくさんあるから子どもは立ち入り禁止！」と

小さな頃から告げられていた東京ちひろ美術館内の祖母のアトリエ。

結局気がつけばこの年まで入らずじまいでした。

祖母の痕跡が未だに残っているあの場所で、素敵に撮ってもらった家族写真。

これは何よりもうれしい宝物になりました。

私は嬉しさのあまり椅子を壊す勢いで元気よく祖母の椅子に腰を下ろし、

父や祖父は昔を思い出しているのか、ニコニコしながら慣れた動作でソファへ座る。

左利きだった祖母が使いやすいようにと配置した筆やパレット、

思い出が詰まった道具がのった画机を挟んで、私たち三人はゲラゲラと大笑いしながらたわいもない話をしていました。

不思議になつかしい、幸せな時間。いい思い出になりました！

こんな機会を下さったMOEさんに感謝。