【松本春野絵本新刊情報】ぼくのうまれたところ、ふくしま(福島民友新聞社)7月31日発売

本日発売しました。
福島の地元メディア、福島民友新聞社とともに、震災の当事者であり語り部の泉田淳先生(東日本大震災・原子力災害伝承館職員・元双葉町立双葉南小学校校長)のお話をもとに作った絵本です。泉田先生の文章も巻末にありますので、合わせてじっくり読んでください。
先生のご紹介でお話を伺ったKさん親子には、心よりの感謝を申し上げます。
こちらの本の出版にあたり、今日の福島民友新聞に寄稿文を寄せています。
帯とあとがきはNHKの朝ドラ、エールで主人公古山裕一の母を演じた菊池桃子さんが書いて下さいました。
みなさま、本当にありがとうございました。

 価格は1650円。絵本は県内各書店や福島民友新聞社本社、福島民友新聞販売店、東日本大震災・原子力災害伝承館で販売します。問い合わせは福島民友新聞社営業局企画推進部(電話024・523・1459、平日午前10時~午後5時)へ

昨日の福島民友新聞に、大きな広告が載りました。

この広告への寄稿文
東日本大震災・原子力災害10年目に、福島の状況を真摯に伝え続けてきた地元メディア福島民友さんと共に、震災伝承プロジェクトとして、語り部の話を元に、「避難と帰還」を描いた物語を描きました。
 この絵本の主人公こうたは、震災の年に生まれた10歳の少年です。東日本大震災・原子力災害のため、県外への非難を余儀なくされたこうた一家は、姉の進学に伴い10年ぶりに福島へ。
 震災の記憶もなく、福島への馴染みもないこうたは、複雑な思いを抱えて引っ越してきたが…… 
 こうたのような今の子供たちにとって、ましてや、福島県外に住む子供達にとっては、「東日本大震災・原子力災害に見舞われた福島」は未知の土地だと思います。
 この絵本を通して、読者の子供たちが、こうたやこうたの家族の気持ちを想像しながら、福島について周りと意見を交わすきっかけになってくれれば幸いです。
 福島県内でも、被災の形は様々です。一つの物語を描くことで、描ききれないものが一つ一つあぶり出され、悔しい気持ちもありました。
 どんなにお話を伺っても当事者の体験は追体験できません。他者の物語であることを忘れずに、それを題材として扱うことに恐れを持ちながら、この作品に向き合いました。
 私に描けなかったお話の数々は、きっとこの福島で暮らす皆様こそが語り継げる物語です。震災伝承プロジェクトが世代を超えて広がって行くことを願っています。  松本春野


福島県内の主な販売店は下記の通りです。