認知症を描いたアニメ映画「しわ」

スタジオジブリ小冊子『熱風』の今月号の表紙を飾ったアニメーション映画「しわ」を観てきました。
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これは老人ホームが舞台の「認知症」や「老い」がテーマの作品です。
「アニメじゃなきゃ描けなかった題材」といろんなところで書かれていたけれど、本当にそうかもしれない。
認知症になると家庭内の大変さを描いたり、
介護の闇をテーマにした「社会問題」としてなら描けるけれど、
自分を失っていく老人の側から描くとなると、実写では「尊厳を守りきれない」と、ジブリの監督高畑勲さん。(劇場公開記念小冊子内の「しわ」監督のイグナシオさんとの巻頭対談にて)
ちょっと悲観的に描きすぎでは、と思うところもあったけれど、当事者になってみなければ、本当のところはわかりません。
だけど、このアニメーション映画は、すべての「認知症じゃない人」たちに、手探りで当事者たちの気持ちを想像し、考える新たな機会を作ってくれました。
家族にホームに連れてこられた冒頭から、主人公の寂しさや不安がありありと伝わってきて、胸が苦しくなったり、老人達が起こしていく数々の問題行動に思わず息をのんだり、昔の記憶の片鱗に出くわし、はらはらと涙したり。
気がつけばすっかりこの映画の世界に引き込まれていました。
やっぱりアニメーションはいいですね。実写では描けない世界が描ける。
この作品の素晴らしい大きな挑戦に、敬意と拍手を!