手から手へ展行ってきました。

「手から手へ」
晴れた日に 大地にしゃがみ込み 花の匂いをかぐ しあわせ
愛する人と ともにいられる しあわせ
これからを生きる 子どもたちのために
そして 今を生きる わたしたちのために
守っていかなければならない 地球のしあわせ         2012.11.30 松本春野
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この作品が展示されていることもあって、先日安曇野ちひろ美術館

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7カ国の絵本作家、110名による子どもたちへのメッセージ。
十人十色とはよく言ったもの。
息をのむような張りつめた作品から、あたたかい気持ちがポっと芽生えるものまで、
110人いれば、110人がまったく違う方法で、同じ命の大切さ、日々の生活のかけがえのなさを訴えている空間は圧巻でした。
まだ雪の残る安曇野、空気はひんやりしているけれど、日差しには春の気配。
あれからもうすぐ二年が経とうとしています。
まだまだ問題は山積みですが、
こうやって世界中からたくさんの絵本作家の方たちが、3.11後の世界を自分のことのように捉え、一緒に考えていこうとしてくれている姿勢に、胸があつくなりました。
ボーッとしてるなよ!がんばれ大人!と、責任という荷物を手渡され、やさしく背中を押されたような気もしました。
本当にこの展覧会に参加できてよかった。
光栄だったし、何よりも、もう一度しっかり考える機会を頂けました。
そして、参加する事で、また一つ、ここで終わらせてはいけないという責任を頂いた。
昨年は「ふくしまからきた子」を出す事で背負った責任。
描いて「終わり」ではなくて、描いたからこそ「始まる」というやつです。
今年もこの「手から手へ」を絵だけで終わらせてはいけない、という責任が背中にのっかりました。
心地よい重さです。重いから足が前に一歩出る。
何も背負っていなかったら、きっとあいた背中を地面につけてボーッと寝転がってしまう日々を過ごしていたかもしれません。
だから、本当にお声がけ頂いてよかった。
忙しさに負けて断る言葉が喉まで出かかったけれど、それを飲み込ませて下さった実行委員の五十嵐さんには感謝の気持ちでいっぱいです。
この私の「手から手へ」という作品は、
今展示に参加中の110人の絵本作家さんの作品とともに、1冊の図録にまとめられています。
表紙
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裏表紙
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見開きで一人の作家のメッセージと作品が載っています。
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図録購入は、各展覧会場にて、価格は¥2500です。
『手から手へ展』公式HPからも購入可能です。
絵本作家110名とこの展覧会に関わったすべての人々の思いが詰まった一冊です。
ぜひお手に取ってみて下さい。
『手から手へ展』 図録購入詳細 → http://handtohand311.org/goods.html
世界中の絵本関係者たちが子どもたちを思う気持ちで始まった今回の手から手へ展。
先頭に立ってやってきた絵本作家の降矢奈々さま、実行委員のみなさま、そして、各展覧会場の美術館の皆様、本当にありがとうございました。
改めて、この展示に参加できた事、心から光栄に思います。
これからたくさんの場所を巡回していくと聞いています。
多くの方に観てもらえたら、と願って願ってやみません。