『ヒゲ先生の「学級通心」』福岡篤紀著(新日本出版社)装丁と扉絵

今年の3月で教職を定年退職するベテラン中学校教師、

ヒゲ先生による「心」の交流記録、
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「今日もよう来たねぇ」毎朝そんな言葉をかけて子どもたちを受け入れるヒゲ先生は
1年で20号、毎年毎年せっせと学級通心を書きました。
こどもたちからは
「毎日ファイルにとじてるよ」
「ためとって、将来、読みなおすよ。私の思い出・・・」
「せんせー、大きな体をまるめて、よー書きよるねぇ。」
などと励まされながら続けたのだとか。
教え子たちに直接配る学級通心。
だからこそ、ウソや脚色のないエピソードが並びます。
現場で生身の思春期の子どもたちと何十年も誠実に関わってこられたヒゲ先生の言葉は、深く優しく心に響きました。
こんな先生が世の中にいたのか!
ああヒゲ先生が担任だったら!と何度原稿を読んで悔しいため息をついたことか。
でも、心ある優しく強い先生は、本になったおかげで、たくさんの読者の担任の先生へとなってくれました。
自分がいつか子どもを持って、そしてその子が思春期になった時、
私はきっとこの本にずいぶん助けられるんじゃないか。そんな風にまだ見ぬ未来のために、
本棚に大切に並べました。