過労死・過労自殺大国ニッポン

学生時代からお世話になっている人権弁護士の川人博先生の新著『過労死・過労自殺大国ニッポン』の装丁と中の扉絵の絵を描かせていただきました。

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先日、川人博法律事務所創立15周年のパーティーに出席してきました。
その日に合わせてこの本は出版されました。
パーティーは川人先生の人柄がにじみ出たとても温かいもので、あぁ、参加して本当によかったな!と心から思えるものでした。
先生が裁判を担当した過労死のご遺族の方や、拉致被害者のご家族から先生へ宛てたスピーチを聴いて、川人先生がどれだけ真剣に依頼者の方々、また同じ問題を抱えている方々の心に寄り添って、問題に立ち向かってきたのかがありありと伝わってきました。
思わず涙。
鼻水も出てしまうので困りものですが、この日はいいか、と、ぐずぐずしっぱなしでした。
今この世の中に「過労死」という言葉が認知されたのはまぎれもなく川人先生たちが続けてきた涙ぐましい努力のおかげ。
ついには「KAROSHI」は国際語になってしまいました。喜んじゃいけないのですが、、、、
長い年月、過労死はなかなか企業からの労災が認められず、過労自殺にいたっては認められることはまず無理だったとか。
けれど今は難しいながらも不可能ではなくなっている!
世の中は、変えようと思った人が変えて行けるんだ!と川人先生から学びました。
最近では先生は時効の壁だって超えちゃって、裁判で勝っちゃったんです!!
もう最高にかっこいい!!
歌が好きで、少年のように好奇心旺盛な川人先生は、人権界のスーパーマン。
作家の篠田節子さんがパーティーでおっしゃっていたけれど、「川人先生に編集者を紹介すると、みんな川人先生のファンになっちゃうんです」と。
なんだかわかる気がします。
とても一生懸命な人は、やっぱりきらきらと輝いているのです。
そして世の中捨てたもんじゃない!と思うのは、そういう人が一人じゃないということ。
多重債務の宇都宮弁護士だって、活動家の湯浅誠さんだって、パーティーの日に講演してくださったスウェーデンの社会の研究者宮本太郎先生だって、名前を挙げきれないほど大勢の方々が日々一生懸命社会のために必死で行動している。
そんな事実にやはり私は勇気づけられるのです。
人間らしく働ける日がくるのはいつになるのか、人々が人間らしく生きられる世の中はくるのだろうか。
たくさんの人たちが一歩一歩、目標に近づくために、いろいろな角度からアプローチしています。
私も先人たちを見習って、自分のできることを一つ一つやっていきたいです。
川人先生の本を読みながら、あらためて、「人権とは」と考えさせられました。
とってもいい本なのでぜひぜひ読んでみてください!!